CGは数学でできている 〜映像数学の展望〜

Book

デジタル映像制作に欠かすことのできないCG(コンピュータ・グラフィックス)技術には、実は数学が深く関わっています。
本書は、CGの作り方の基礎から始めて、CG技術の最先端では何を研究し、どのような数理モデルが作られるのかを、さまざまな映像事例とともに明らかにします。
雑誌「数学セミナー」に連載していた記事を大幅に再編集し、さらに最近の新しい内容を加筆してつくりました。

CGと数学の意外に深いつながりと、それがもたらす映像のインパクトをぜひ楽しんでください。

  • 著者:安生健一
  • 定価:3,850円(本体3,500円+税10%)
  • 発行・発売:日本評論社
  • ISBN:978-4-535-78765-0
  • 総ページ数:224ページ
  • 発売日:2023年7月31日
  • Kindle版もあります
  • 「はじめに」を立ち読みできます
  • 本文中に出てくる動画や参考サイトのURL一覧はこちら▼

目次

第1章 CGやアニメのための簡単な数理モデル

 1.1 レンダリングと隠面処理
 1.2 局所シェーディングモデル
 1.3 テクスチャとマッピング
 1.4 キーフレームアニメーション
 1.5 CGにおけるスプライン補

第2章 トゥーンシェーディングの数理モデル

 2.1 アニメにおけるハイライトの役割
 2.2 アニメ風ハイライトのCG表現
 2.3 ハイライトアニメーション

第3章 フォトリアリスティックレンダリング

 3.1 放射測定学からの基本的な用語
 3.2 物体表面での光の反射特性
 3.3 レンダリング方程式
 3.4 レンダリング方程式の解法
 3.5 イメージベースライティング
 3.6 NeRF:ディープラーニングを用いた画像生成
 column A1 Hilbert空間

第4章 1枚の画像から3次元の世界へ

 4.1 1枚の画像が語れること
 4.2 Tour Into the Picture (TIP)
 4.3 TIPと視覚世界

第5章 カメラと4元数とファイバーバンドル

 5.1 3次元の回転
 5.2 単位4元数空間と回転表現
 5.3 CGにおける応用
 column A2 ファイバーバンドル

第6章 形やテクスチャーの特徴づけ

 6.1 形の特徴や複雑さを定量化する
 6.2 自然物をCGで表す
 6.3 シミュレーションやスケッチベース手法

第7章 物理ベースのアニメーション

 7.1 物理ベースモデリングでリアルな動きを表す
 7.2 物理ベースモデリング vs. 演出表現
 7.3 流体の演出表現
 7.4 シミュレーションと演出表現

第8章 キャラクターアニメーション

 8.1 手描きキャラクターをモデル化する
 8.2 多関節構造体としての人間の表現
 8.3 群集表現から自律行動モデルへ
 8.4 スキニングとその数理
 8.5 RBFとその数学的背景
 column A3 超関数について

第9章 フェイシャルアニメーション

 9.1 顔の動きや表情の分析と生成
 9.2 ブレンドシェープへの直接操作

本文中に出てくる動画や参考サイトのURL一覧

第2章

P.25 *3 : ハイライトベクトル場の変換によるハイライトの変形

Stylized Highlights for Cartoon Rendering and Animation

P.29 *5 : ハイライトアニメーションの例

Stylized Highlights for Cartoon Rendering and Animation

P.31 *7 : リアルタイムハイライトアニメーションの例

Tweakable Light and Shade for Cartoon Animation

第3章

P.35 *1 : 物理工学の講義録

光学 講義ノート 黒田和男
http://qopt.iis.u-tokyo.ac.jp/optics/

P.41 *8 : BRDFやBSSRDFの研究成果

Henrik Wann Jensen博士のHP
http://graphics.ucsd.edu/~henrik/

P.41 *9 : 微小散乱面効果を考慮した皮膚のレンダリング

Real-Time Realistic Skin Translucency
https://www.iryoku.com/translucency/

P.49 *13 : 球面Gauss関数を用いたイメージベースライティング

Real-time Rendering of Dynamic Scenes under All-frequency Lighting using Integral Spherical Gaussian
http://web.wakayama-u.ac.jp/~iwasaki/project/ibl/

第4章

P.69 *6 : TIP(Tour into the Picture) によるアニメーション

Tour into the Picture
1枚の画像から擬似的な3Dシーンを構築し、ウォークスルー、フライスルーアニメーションを作るためのGUIを提供します.

第6章

P.102 : ポリゴンリダクション
P115 *11 : スケッチベースの樹木生成システム

Interactive Design of Botanical Trees using Freehand Sketches and Example-based Editing
http://makotookabe.com/TreeModeling/

第7章

P123 *2 : 固定された物体の上に自由落下するカーペットのアニメーション

http://terzopoulos.com/
Computer Graphics Showcase内の”Academy Award winning SIGGRAPH paper on “Elastically Deformable Models”. Pioneered the physics-based modeling/animation paradigm in CG. Recognized by the AMPAS as “a milestone in computer graphics, introducing the concept of physically-based techniques to simulate moving, deforming objects.”

P125 *3 : 弾性体の変形アニメーション

Directable Animation of Elastic Objects

P.135 *9 : 雲の発生アニメーション 積乱雲や仮想雲の表現

Feedback Control of Cumuliform Cloud Formation based on Computational Fluid Dynamics
https://ime.ist.hokudai.ac.jp/~doba/projects/cloud_control/cloud_control.htm

第8章

P.151 *8 : 「元気くん」〜 少ない実例から動作の特徴抽出

Fourier principles for emotion-based human figure animation

P163 *13 : 人工イルカのジャンプトレーニング

http://terzopoulos.com/
Computer Graphics Showcase内の”SIGGRAPH paper describing realistic, physics-based models of animals that can learn how to locomote using their muscles, as well as learn some amazing motor skills. Pioneered the use of machine learning in CG.”

P167 *16 : Pose space deformation (PSD)

Pose space deformation (PSD)
http://scribblethink.org/

第9章

P.187 *4:Digital Emily Project

The Digital Emily Project: Achieving a Photoreal Digital Actor
https://vgl.ict.usc.edu/Research/DigitalEmily/

P.193 *6 : ブレンドシェープの直接操作法(DMB)
P.199 *9 : 学習版DMB

Practical Approach to Direct Manipulation Blendshapes

P.201 *12 : フェイシャルアニメーションのリターゲッティング

Spacetime Expression Cloning for Blendshapes
https://vml.kaist.ac.kr/main/international/individual/26

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